就労継続支援B型は、障害者総合支援法に基づいた就労系福祉サービスの1つです。
障害や病気などで一般就労が困難な方を対象に就労機会や就労訓練を提供しています。
この記事では、
- 就労継続支援B型の利用方法
- 就労継続支援の対象者
- 就労継続支援B型の利用者層
上記の内容について、これから就労継続支援B型の利用を検討しているかたにわかりやすく解説していきます。
ご利用の際には、ぜひ参考にしてください。
就労継続支援B型とは

就労継続支援B型とは、一般企業などで就職や雇用契約を結んで働くことが困難な障害や難病のある方に向けて、働く機会や働くために必要なスキル所得の訓練を提供している国の障害福祉サービスの1つです。
利用者は障害へのサポートを受けながら働く事ができ、その分の工賃を受け取れる他、日常生活での困りごとへの支援も受けることができます。
就労継続支援B型は障害のある方の支援を定めた障害者総合支援法の中の、就労系障害福祉サービスに位置付けられています。
就労継続支援B型はどんな人が対象?
就労継続支援B型の対象となる障害や難病は、身体障害、知的障害、精神障害、発達障害のあるかたと、厚生労働省の指定難病のある方で、以下のいずれかに該当する人が対象者となっています。
就労継続支援B型は「どんな人が使えるの?」と疑問の方は、まずは行政で定められた条件をチェックしておきましょう。
- 就労経験があり、年齢や体力の面で、一般企業に雇用されることが困難になった人
- 50歳以上の人
- 障害基礎年金1級を受給している人
- 就労移行支援事業所によるアセスメントによって、就労面に係る課題等の把握が行われている人
参考:厚生労働省「就労系障害福祉サービスの概要」
上記は、厚生労働省のガイドラインで定められている内容です。
この中では、障害者手帳の有無は条件には入っていません。
就労恵贈支援B型はどんな障害の人が使っている?
就労恵贈支援B型は、以下のような障害を持つ方が主に利用しています。
- 身体障害
- 知的障害
- 精神障害
- 発達障害
- 難病
必ずしも上記の障害を持っていなければ、就労継続支援B型を使えないわけではありません。
利用の条件は、あくまで行政で定められている内容となります。
身体障害
身体障害とは、先天的・後天的な理由で、身体機能の全部あるいは一部が不自由な状態を言います。
身体障害の種類は5種類に区分されます。
- 視覚障害
- 聴覚・平衡機能障害
- 音声・言語・そしゃく機能障害
- 肢体障害
- 内臓機器などの疾患による内部障害
就労継続支援B型事業所では、身体障害を持つ方でも利用できるよう、事業所がバリアフリー構造になっていたり、身体障害があっても可能な作業を提供している場合があります。
歩行が困難な方などは、事業所の造りに注目して施設を選ぶのがおすすめです。
知的障害
知的障害とは、精神遅滞とも呼ばれる知的・発達障害です。
倫理的思考・問題解決・計画・抽象的思考・判断・学校や経験での学びのような精神機能の障害が特徴の発達障害のひとつです。
知的障害をお持ちの方は、基本的にどの事業所でも問題なく利用できる傾向にありますが、作業内容や支援の質などを良く考慮して事業所を選びましょう。
精神障害
精神障害とは、精神疾患のため精神機能の障害が生じ、日常生活や社会参加に困難をきたしている状態の事になります。
統合失調症やうつ病、双極性障害、不安性障害などの精神疾患が主な精神障害と言われています。
就労継続支援B型は、体調に応じて利用日や時間帯などを調整できます。
精神疾患をお持ちの方は、落ち着ける環境や、メンタル面のサポートを手厚くしてくれる事業所がおすすめです。
発達障害
発達障害とは、脳機能の発達に関係する障害です。
生まれつき一部の脳機能の発達が遅れるなど、幼いころから行動面や情緒面に特異的な特徴がある状態を言います。
発達障害は、広義の精神障害に含まれており、下記のように分類されます。
- 自閉症スペクトラム障害
- 学習障害
- 注意欠如多動性障害 など
社会性や読字・書字・注意力等に関わる脳機能の障害が想定され、その症状が通常低年齢において発現するものです。
成人期になってから仕事や家庭などで支障をきたし、支援が必要な場合もあります。
不安や気分の落ち込みや気分の波などの精神障害を伴うこともあります。
発達障害は、コミュニケーションに困難さがある場合が多いので、特性に理解がある就労継続支援B型事業所を選びましょう。
難病
難病とは、治療をすることがむずかしく慢性の経過をたどる疾病のことで、今の治療でも存在します。
ただし、完治はしないものの適切な治療や自己管理を続ければ、日常生活への支障を最小限にできる状態になる疾病が多くなっています。
現在では、特定疾患として、123種類の疾患が指定されてます。
ちなみに、就労継続支援B型作業所によっては事業開始申請時に提示する障害の種類で「難病者」の受け入れを指定していないケースが稀にあります。
難病者に限っては利用できないケースもあるため、事業所に対して事前に利用できるかどうか確認しましょう。
就労継続支援B型利用のその他の条件
就労継続支援B型の対象者は、上記で述べたような条件がありますが、自治体によっては柔軟に対応しているところもあり、幅広い人が利用しています。
就労継続支援B型の利用に関して、障害者手帳の有無や生活保護の受給者の人で利用を考えていたり、不安な人もいるかもしれません。
以下で、詳しく説明しているので参考にしてください。
障害者手帳の有無
就労継続支援B型では障害者手帳がなくても利用することが可能です。
障害福祉サービスは障害や難病のある人を対象としていますが、障害者手帳を持っていることが必須条件ではありません。
ただし、サービス内容には、自治体が発行する「障害福祉サービス受給者証」の取得が必須となってきます。
障害福祉サービス受給者証とは、障害や難病のある人が希望する障害福祉サービスを利用するために必要なものです。
障害者手帳や診断書などの必要書類をそろえて、自治体窓口へ申請し認められると発行されます。
受給者証には、氏名や住所、受給者証の有効期限や利用サービスの内容などが記載されています。
自治体によっては、障害者手帳がなくても受給者証を取得できる場合もありますので、詳しくはお住いの行政の窓口へ確認してみてください。
生活保護の受給中の利用について
生活保護を受給していると就労継続支援B型は利用できないのでは?と心配な人もいると思います。
生活保護を受給していても、就労継続支援B型の利用は可能です。
生活保護は収入があるとその分を減額されますが、1万5000円までの就労収入は「勤労控除」として全額控除されます。
また1万5000円を超える場合も、一定割合分が控除される仕組みがあります。
就労継続支援B型の生産活動で得た工賃にも同様の条件で、この勤労控除が適用されます。
生活保護についてさらに詳しく知りたい場合は、各自治体の福祉事務所に相談してください。
就労継続支援B型の利用者層
就労継続支援B型は幅広い年齢層の人が利用しています。
厚生労働省の調査によると、最も多かったのは50歳~59歳、次にほぼ同率で40歳~49歳が続いており、40歳以上の利用者が全体の約6割を占めています。
日本財団の調査によると、1事業所あたりの実利用者数は10~20人が35.9%で最も多くなっています。
次に20人~30人が28.5%となっており、この2つで全体の約6割を占めていることが分かります。
厚生労働省の調査では、知的障害のある人が48.2%で最も多く、次に精神障害のある人が39.6%と続いています。
また近年、精神障害のある人が増えてきている傾向にあります。
就労継続支援B型の利用期間と利用料金
就労支援の中には、利用期間や利用料金が定められているものもあります。
利用を検討している際は、利用期間と利用料金について知っておきましょう。
利用期間
就労継続支援B型には、利用期間は定められていません。
そのため、ゆっくりと時間をかけながら、自分のペースで自身の病気や障害の状況に応じて利用することが可能です。
また、年齢制限などもなく65歳以上の方でも利用することが可能です。
就労継続支援A型では65歳未満という年齢制限がありますが、B型では年齢制限なく利用中に65歳を迎えてもそのまま利用することが可能となっています。
利用料金
就労継続支援B型を利用するには、国が定めた利用料金がかかります。
利用料金は全額を利用者が支払うわけではなく、9割は自治体が負担するため、残りの1割が利用者の負担になります。
利用料金は世帯収入によって異なってきます。世帯取得によって月の上限額が定められており、これを負担上限額と呼んでいます。
対象となっているのは前年度の世帯収入となっております。
利用する場合の世帯収入ごとの負担額は以下のようになります。
| 区分 | 世帯の収入状況 | 負担上限月額 |
|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
| 低取得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
| 一般1 | 市町村民税課税世帯 (所得割16万円未満) | 9,300円 |
| 一般2 | 上記以外 | 37,200円 |
参考:厚生労働省「障害者の利用者負担」
就労継続支援B型を利用するまでの流れ
行政の窓口に就労継続支援B型の利用希望を伝えましょう。
行政で直接事業所を相談してくれる場合や、相談支援専門員を紹介され、そこから手続きが始まります。
係りつけの医療機関があれば、事前に主治医に相談しておくのが望ましいです。
就労継続支援B型の利用手続きで事業所選びは最も大事になってきます。
現在住んでいる場所に就労継続支援B型の事業所があるか確認しましょう。
WEBサイトや障害福祉窓口、ハローワークに相談することでB型事業所の情報を集めることができます。
気になる事業所が見つかった場合、メールや電話で見学・体験利用を申し込みましょう。実際に見学・体験利用をすることで分かりにくい部分の確認を行うことができます。
市役所の障害福祉窓口へ行き、障害福祉サービス受給者証の申請を行いましょう。
申請の際には、以下の書類や持ち物を用意しておくとスムーズに申請することができます。
- 障害者手帳
- 本人確認書類
- 自立支援医療の受給者証
- お薬手帳
- 印鑑
障害福祉サービス受給者証の発行には、2週間~1月程度の時間が必要になります。
障害福祉サービス受給者証の申請の後に、必要な手続きの1つがサービス等利用計画案の作成です。
サービス等利用計画案とは、B型事業所の利用を通して、より質の高いサービスを実現するために相談支援員と協力して作成します。
相談支援専門員とは、障害や病気が抱える人が自立した日常生活・社会生活を送るために、全般的な相談支援を行う人のことです。
障害福祉サービス受給者証が発行されたら、B型事業所と契約を結んで利用開始となります。
就労継続支援B型の利用方法と対象者まとめ
- 就労継続支援B型事業所は、精神障害、知的障害、身体障害、発達障害、難病の障害を抱えた人が通っている。
- 原則18歳以上の成人で障害認定を受けている人であり、障害福祉サービス受給者証の発行を受けている人が利用できる。
- 障害者手帳がなくても就労継続支援B型の利用は可能。
- 就労継続支援B型の利用料金は前年度取得に応じて変動する。
- 就労継続支援B型には年齢制限がなく、65歳を超えても引き続き利用が出来る。
今回は就労継続支援B型の対象者についてと利用方法について説明しました。
就労継続支援B型は利用する条件が決められています。利用を考えている方は、病院の主治医や相談支援事業所等を活用し、就労継続支援B型の利用が可能かどうか確認しましょう。




